フルスタックエンジニアとは?仕事内容や求められるスキル、適性について解説

2023年7月17日

2023年7月16日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

近年のIT化推進において、エンジニア業界が注目を集めています。今回紹介するエンジニア職は「フルスタックエンジニア」です。フルスタックエンジニアという職種を耳にしたことはあっても、その詳細まで理解しきれていない人も多いでしょう。
本記事では、フルスタックエンジニアの概要や求められる理由、仕事内容や必要なスキルについて解説します。フルスタックエンジニアになる方法や適性なども含め、覚えておくべき知識を網羅しているので、ぜひ参考にしてください。

フルスタックエンジニアとは

フルスタックエンジニアとは、システム開発・運用におけるさまざまなスキルを保有したエンジニアのことです。「フルスタックエンジニアの定義」自体が明確になっているわけではなく、企業によって概念が異なります。開発・運用において、オールラウンダーとして関わるエンジニアとして認識しておけば誤りはありません。フルスタックエンジニアになるということは、企業のシステム開発と運用全般に関わるエンジニアになることと認識しておきましょう。

フルスタックエンジニアが必要とされる理由

近年急速に進むIT化により、多くの企業がさまざまな領域のエンジニアを求めるようになりました。しかし、領域ごとに突出したエンジニアを採用するには人件費がかかるため、より多くの開発を一人で担えるフルスタックエンジニアを求める企業が増えています。
また、複数人のエンジニアに任せるよりも、フルスタックエンジニアに作業を一任することで、より迅速な開発が可能になります。そのため、作業効率を重視する企業の多くが、フルスタックエンジニアを求めていることが現状です。
さらに、一能突出ではなく、比較的多数の領域に触れられるエンジニアの市場価値が高まっていることも、フルスタックエンジニアが必要とされる理由です。

フルスタックエンジニアの仕事内容

フルスタックエンジニアの担当する仕事は、以下に挙げる領域の開発業務がメインです。

領域仕事内容
バックエンド・ユーザーの目に触れない部分の開発
・受注処理・決算などのシステム開発
・PHP・Java・Rubyなどの言語知識が必要
フロントエンド・ユーザーの目に触れる部分の開発
・Java・HTML・CSSなどの言語知識が必要
モバイルアプリ・iPhone・Android用のアプリケーション開発
・Objective-C・Swift・Java・Kotlinの知識が必要
データベース・Webシステムに必要なデータをまとめたうえで設計
・フロントエンドの開発と並行しながら進める
インフラ・インフラの構築・保守運用・監視を行う

フルスタックエンジニアに必要なスキル

フルスタックエンジニアを目指すうえでは、先ほど紹介した開発関連の知識・技術を身につけておく必要があります。さらに、以下に挙げるスキルを習得しておくことで、フルスタックエンジニアへの転職がより有利になります。

  • 分析力
  • 開発力
  • クラウドサービスの知見
  • OS・ミドルウェアの知見

分析力

フルスタックエンジニアはシステム開発における上流工程の業務も担当します。そのため、高い分析能力が必要です。運用時に発生したトラブルの原因を分析し、発見・解決することも求められます。

開発力

エンジニア職の中には、プログラミングを用いた開発を実施しないものもあります。しかし、開発工程において、プログラミングが必要になることも多いでしょう。マルチな領域に関わるフルスタックエンジニアには、システム開発に必須なプログラミングでの開発力が求められます。所属する企業で扱うプログラミング言語は、最低限身につけておくべきです。

クラウドサービスの知見

近年の市場では、クラウドサービスを活用したシステム開発も多くなりました。SaaS・PaaS・IaaSなど、クラウドサービスにまつわるすべての知識を身につけておくことが大切です。すべての知識を身につけておくことで、受注できる仕事の幅も広がるため重宝されます。

OS・ミドルウェアの知見

フルスタックエンジニアはインフラ周りの業務も行うため、OSの知見も必須です。Windows・mac OS・Linuxなどの知識を身につける必要があります。また、OSとアプリケーションの中間ソフトであるミドルウェアの知識も身につけておくことが推奨されます。

フルスタックエンジニアの適性

一つの分野だけでなく、複数分野の知識を幅広く身につけたいと考えられる人は、フルスタックエンジニアの適性があります。フルスタックエンジニアは、開発におけるすべてのフェーズを任されることが多いため、特定の分野のみの知識しかないと、活躍することは困難です。
複数分野の知識を身につけたうえで、実際に「モノづくり」の感覚で新しいものを生み出したいと考える人も、フルスタックエンジニアに向いています。またフルスタックエンジニアには、コミュニケーション能力も必要です。幅広く身につけた知識をもとに、さまざまな分野の人と関わることが多いため、人と関わることに抵抗がない人はフルスタックエンジニアに向いています。

フルスタックエンジニアになる方法

フルスタックエンジニアになるためには、まず業界全体を俯瞰的に見ることが大切です。ニーズの高いスキルや人材の傾向などを、最初に把握しておく必要があります。そのうえで、専門分野を絞らず、幅広い知識を身につけてください。企業が求める成果に対し、臨機応変に対応できることが大切です。
考えや知識面のベースができたら、実際の工程に触れて経験と実績を積み重ねましょう。まずは下流工程に関わり、システム開発やトラブル対応の経験を身につけてください。下流工程の経験を得たら、上流工程に関わってより高いスキルと経験を積み重ねましょう。
フルスタックエンジニアになるためには、業界を見渡す視線と幅広い知識、さまざまな開発領域における経験値が重要です。

フルスタックエンジニアを目指すうえで押さえたい知識

最後に、フルスタックエンジニアを目指すうえで押さえておきたい知識を紹介します。ここまで紹介した内容とあわせて、実際に目指す際の参考にしてください。

勉強方法

フルスタックエンジニアを目指すのであれば、まずはプログラミング言語について学ぶべきです。幅広い領域を任されるので、できるだけ多くの言語を身につけておきましょう。独学が難しい場合は、プログラミングスクールに通ったり、勉強会に参加することがおすすめです。ある程度の知識を身につけたら、0からアプリを制作してみるのもおすすめです。エンジニアとしての実績にもなるため、転職先にアピールしやすくなります。

年収・将来性

ITエンジニアの年収が平均500万円とされているのに対し、フルスタックエンジニアはおよそ900万円前後が相場です。一般的なエンジニアと比較すると、フルスタックエンジニアの年収は高い傾向にあります。やはり、複数の領域に関わることで年収も高くなるといえます。
フルスタックエンジニアは年収が高いことに付随し、将来性もある仕事です。複数の言語や開発を一人で担えることで、人件費削減など企業にとってもさまざまなメリットがあります。企業のニーズが今後も高まることに付随し、昨今のIT化推進の流れもあり、フルスタックエンジニアの将来性は高いといえます。

未経験からの転職難易度

結論として、未経験からフルスタックエンジニアへの転職は、難しいといえます。特定の領域のみに関わるエンジニア職とは異なり、ある程度幅広いエンジニアの知識が求められることが理由です。まずは未経験から特定の領域に関わるエンジニアを目指し、最終的なキャリアとしてフルスタックエンジニアを目指すのが最善のルートです。

まとめ

今回は、フルスタックエンジニアを目指すうえで必要な知識を紹介しました。一般的なエンジニア職とは異なり、フルスタックエンジニアにはさまざまな領域の幅広い知識・経験が求められます。エンジニア職の中でも転職難易度が高い分、市場価値や企業ニーズは高い仕事といえます。本記事を参考に、より幅広いキャリアを形成できるフルスタックエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

監修者・續 慶一

續 慶一

同志社大学を卒業後、教員兼某大学サッカー部監督を経て、大手外資系金融機関へ転職。その後、国内大手人材会社の人事を経て、起業。現在は人事コンサルティング、採用コンサルティングを自身が経営する会社で行いつつ、株式会社Izulには1人目の社員として入社し、現在は執行役員として従事。また九州大学の起業部にて事務局長を務める。
現在は、急成長のベンチャー企業、第二創業期に入っている企業など、様々な企業の役員や人事責任者とやりとりを行いコネクションを築いており、また自らキャリアセミナーや人事交流会などを積極的に開催しております。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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