保険営業の仕事内容とは?保険の種類や平均年収、転職を成功させるポイントを解説

2024年5月21日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

保険営業は、営業職の中でも比較的身近な職種です。保険営業が取り扱う商品は、多くの人の人生プランに影響を及ぼします。そのため、顧客との信頼関係の構築が売上を左右する仕事です。だからこそ、これまで培った営業スキルや経験が発揮しやすいともいえます。この記事では、保険営業への転職を考えている方へ、取り扱う保険の内容や仕事のメリット、厳しさや営業を成功させるポイントについて解説します。

保険営業とは

保険営業とは、自社が取り扱う保険商品を多くの人へ提案して、契約を獲得する仕事です。形がある商品や体感できるサービスを扱うタイプの営業とは異なり、将来への備えを売り込むという点が特徴です。そのため、保険営業ならではのセールストークや知識が求められるでしょう。

保険営業の仕事内容

保険営業は顧客に保険の加入を促し、契約してもらう仕事です。保険商品は顧客の人生プランに大きく関わるため、それぞれのニーズや問題点を理解する必要があります。その上で、顧客に合った保険を提案するのが主な業務です。また、保険営業は扱う商品によって取引先が異なります。保険会社に所属し自社商品を売る営業は、電話や飛び込み営業でアポイントを取るアウトバウンドセールスが主流です。一方、複数の保険商品を扱う代理店営業は店舗に配属され、来店した人に保険を提案するインバウンドセールスです。どちらも顧客の人生を左右する商品のため、納得した上で契約してもらえるよう営業します。

保険営業の平均年収

保険営業の平均年収は約384万円、男性は約491万円、女性は約295万円というデータがあります。平均値としてはそれほど高くはありませんが、男性正社員の年収としては高額の部類です。ただし、これは平均値でしかなく、保険営業は基本給+インセティブ制(歩合制)またはフルコミッション制(完全歩合制)で計算されるため、個人の売上によって大きく異なります。

引用:厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査の概況

2024年現在の保険業界の動向は?

少子高齢化の進行が予想されるため、生命保険加入者数は減少傾向が予想されています。しかし高齢化の割合は向上するため、医療・介護分野のニーズは高まっていくでしょう。さらに生保レディーの高齢化による人材不足もあり、AIを使った、人を介さない商品も増える可能性があります。一方、損害保険の商品については地震保険のニーズが高まっています。他にも自動車保険の引き下げによる商品改定やサイバーリスクへの保険など、新商品開発への動きが活発化する予想です。

保険営業の種類

一言で保険営業といっても、取り扱う保険商品はさまざまです。保険会社によっては1人で多くの保険商品を提案する場合もあります。代表的な商品を覚えておきましょう。

生命保険営業

生命保険は人に対する保険であり、死亡保険・学資保険・個人年金保険などが含まれます。顧客によって状況が異なるため、顧客の情報を詳しく把握して、それぞれに合ったプランを的確に提案できるスキルが求められます。

損害保険営業

損害保険とは、広義では「物に対する保険」のことです。代表的なものとしては、自動車保険が挙げられます。その他には地震保険や火災保険など、予期せぬ事態に備えるための保険商品が該当するでしょう。生命保険と同じく、顧客に見合ったプランを提案する必要があります。提案にあたっては、保険商品についての知識を深めておくことが大切です。

医療・介護保険営業

医療保険や介護保険を取り扱うタイプの保険営業も存在します。生命保険や損害保険と比較すると、会社ごとに商品の特色が大きく異なる傾向が強いでしょう。そのため、自社商品を覚えるだけでなく、他社商品の特徴までしっかりと説明し比較できるようになるべきです。

保険営業として働く5つのメリット

保険営業への転職を考える場合、仕事を通して得られるメリットや仕事の厳しさについて事前に把握しておきたいものです。ここでは、より高いモチベーションで転職活動を進めるためにも、保険営業として働くメリットを紹介します。

インセンティブで報酬が決まる

営業職の大きなメリットは、成果を上げた分が報酬に反映されるという点です。歩合制ではない仕事の場合、仕事の頑張りが将来的な昇進や昇給につながることはあっても、毎月の給料にすぐ反映されることはありません。しかし、多くの保険営業職では、獲得した新規契約の件数に応じてインセンティブが加算されます。トップセールスを記録するような社員になると、20代で1,000万円を超える年収を得られる場合もあるでしょう。

たくさんの人と繋がれる

保険営業の仕事に欠かせないのは、人とのつながりです。営業活動を通じて顧客との距離が近づき、顧客から「最適な提案をしてくれる人」と信頼を得られることもあるでしょう。自分を好意的に受け入れてくれる人とつながることで、モチベーションも高まります。既存顧客から新たな顧客を紹介してもらうケースもあるかもしれません。

仕事を通じて保険・金融の知識が身に付く

保険営業の仕事を通じて、生活に役立つ保険や金融の知識を身に付けられるのも大きなメリットです。保険商品は人生プランに欠かせないため、健康・教育・住宅などの身近な保険について深い知識を得られ、家族や周りの人々の生活に活かせます。また保険業界のトレンドをキャッチできたり、経済や法律、医療や介護の情報を収集したりするため、キャリアアップとともに自身の生活で活用できるでしょう。

人に寄り添った提案に携われる

生命や病気、家や車など、顧客のライフプランに深く関わる点も保険営業の特徴です。最適なプランを提案することで顧客の悩みや不安を解決できれば、感謝されるでしょう。「保険に入っておいて良かった」と言葉をかけてもらえると、仕事のやりがいを感じられるはずです。

ほかの営業職と比べて女性が活躍しやすい

男性が営業職を務める会社も多い中、保険営業は女性の活躍機会が多い職業です。保険営業においては以前から「セールスレディ」として、女性が営業を担う文化が根付いています。そのため、出産や子育てを経験しても仕事に復帰しやすい環境が整っていることが多い傾向にあるでしょう。また、定年に近い年齢でも多くの契約を獲得するなど、しっかりとキャリアを形成している女性の保険営業の方も多くいます。

保険営業がきつい・やめとけと言われる理由は?

ここまで保険営業のメリットについて紹介しましたが、反対にこの仕事ならではの厳しい点も存在します。後悔のない転職を実現するため、リスクもしっかりと把握しておきましょう。

実力主義で結果が求められる

保険営業にはインセンティブ制度が導入されていることが多いため、高収入が期待できます。一方で、成果を常に求められる実力主義の世界であることは心に留めておかなければなりません。毎月の目標が定められ、達成について厳しく追求されることもあるでしょう。成約が取れなければインセンティブも得られないので、想定していた月給に及ばない月が続くことも考えられます。

法律が厳しく契約までのプロセスが長い

保険営業は、内容を説明して承諾を得られれば終わりという簡単なものではありません。強引な手法で契約を強いることを禁じるため、契約までのプロセスが法律によって定められています。リスクの説明や顧客の意向把握など契約成立までの工程が多く、時間がかかってしまうことで成約率の低下が懸念されてしまうのです。

労働時間が不規則になりやすい

保険営業では契約を獲得するために、相手に合わせた対応が求められます。土日休みの顧客のため土日に出勤したり、仕事が終わった後の夜間しか時間が取れない顧客に合わせて夜間にアポを取ったりと、自分のペースで働けるとは限らないのが実情です。どうしても規則的な働き方を求めたい場合は、事前に応募先企業の勤務条件をしっかりとチェックしておきましょう。

保険営業の実務に活かせる経験・スキル

保険営業の実務では、まったくの未経験の場合でも社会人としてや生活者としてのさまざまな経験が活かせます。ここでは保険営業の実務に活かせる経験やスキルを紹介します。

他業種での営業経験

他業種での営業経験があれば、保険営業で課される数値目標やノルマによって感じる重圧に対する処し方を活かせるでしょう。保険営業では、数値目標から逆算して日々の計画を立てたり、成果が足りない場合はどう対策するべきかなどの行動力が必要です。他業種で営業を経験している人ならば、あと何件アポイントを取るべきか、どう戦略を練るかを計算できるでしょう。

販売・接客経験

保険営業は販売や接客業務とも共通点があり、過去に経験があれば活かせるでしょう。保険営業は商品の良さをアピールして、購入してもらう仕事です。何気ない雑談をしながらも、顧客に見合うプランを判断したり、メリットを伝える能力が求められます。過去に販売や接客経験があると、ハードルを感じずにこなせるでしょう。

コミュニケーション力

保険商品は未来の人生プランに欠かせないため、顧客のニーズをていねいにヒアリングし、最適な商品を提案する能力が必要です。そのため、さまざまなタイプの人と接することのできる細やかなコミュニケーション力も欠かせません。顧客に納得して商品を購入してもらえるよう、保険商品の良さを説明する能力も必要です。

保険商品の基礎知識

保険営業の面接を受ける際に、自身や家族で保険に入った経験があると、保険営業の体験者として良い印象を与える可能性があります。数ある保険商品の中で、なぜそのプランを選択したのかという体験があれば、そのまま営業スキルとして転用できるからです。保険商品の知識だけでなく、顧客の感情面を理解することも、保険営業に求められるスキルです。

保険営業に向いている人の特徴

保険営業が向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか。保険営業への転職を考えている方は、以下で紹介する適性が自分に該当しているかどうか確認してみてください。

コミュニケーションを取ることが好き

保険商品の契約獲得には、顧客との円滑なコミュニケーションが欠かせません。元々社交的な性格で人と話すことが好きだという方は、顧客とのやり取りも無理せず続けられるでしょう。保険営業では、どれだけ多くの人とのつながりを作れるかが成果を上げるためのポイントになります。そのため、人と接することに抵抗がないという人ほど向いているといえるでしょう。

成果を正当に評価されたい

仕事をするうえで努力や工夫を重ねても、すべてが正当に評価されるとは限りません。中には自分の働きがなかなか評価につながらず、不満を覚えている方もいるのではないでしょうか。保険営業の場合、成果を上げれば上げるほどインセンティブとして報酬に上乗せされます。上限がなく、条件によっては年収1,000万円超えも目指せる仕事であるため、大きなやりがいを感じられるでしょう。

人の役に立ちたい

保険商品には、人生におけるリスクを軽減させる働きがあります。保険営業の仕事を続けていくことで「良い保険を紹介してもらえたから不安がなくなった」「病気になってしまったけど、事前に保険に入っておいてよかった」などといった声を聞く機会もあるかもしれません。日頃から「人の役に立つ仕事がしたい」と考える方にとって、感謝の言葉を直接掛けられる保険営業はぴったりの職種といえます。

保険営業に転職するには?

実際に保険営業の仕事へ転職したいと考えた場合、どのようなポイントを意識すべきなのでしょうか。保険業界をよく知る転職エージェントの視点から、重要な3つのポイントを教えます。

保険業界と商品を研究・理解する

未経験からの転職の場合、まずは保険業界や志望する企業についての研究を徹底すべきです。近年における保険業界の動向や、会社によって異なる保険商品の特徴を把握することで、自分が働く姿をより具体的にイメージできるようになるでしょう。

保険営業に欠かせない資格を取得する

保険業界に関連する資格を取得しておくこともおすすめです。保険営業に欠かせない資格としては「生命保険募集人」「損害保険募集人」などが挙げられますが、これらは保険会社に所属していないと受験できない資格です。入社前から取得が可能で転職に有利な資格としては「ファイナンシャルプランナー」「簿記」などが挙げられます。入社後の実務にも資格の知識を活かせるので、ぜひ積極的に挑戦してみましょう。

保険営業に強い転職エージェントを活用する

転職に慣れておらず不安な方は、転職エージェントの利用もおすすめです。無料でサポートを受けられるエージェントも多く、応募書類の添削や面接対策など実用的な対策が充実しています。さらに、転職のプロから志望動機や面接対策のポイントを教えてもらえるのも魅力の一つです。一般の求人サイトには掲載されない「非公開求人」を紹介してもらえる場合もあるので、転職エージェントを上手に活用して理想的な転職を実現しましょう。

まとめ

今回は、保険営業として働くうえで押さえておきたいポイントを紹介しました。業務内容やメリット・デメリット、適性などに触れているので、転職したい業種として営業を検討している方は、ぜひ本記事の内容を参考に保険営業を候補に加えてみてはいかがでしょうか。転職エージェントの利用や資格の取得なども検討し、転職活動を有利に進めましょう。

監修者・續 慶一

續 慶一

同志社大学を卒業後、教員兼某大学サッカー部監督を経て、大手外資系金融機関へ転職。その後、国内大手人材会社の人事を経て、起業。現在は人事コンサルティング、採用コンサルティングを自身が経営する会社で行いつつ、株式会社Izulには1人目の社員として入社し、現在は執行役員として従事。また九州大学の起業部にて事務局長を務める。
現在は、急成長のベンチャー企業、第二創業期に入っている企業など、様々な企業の役員や人事責任者とやりとりを行いコネクションを築いており、また自らキャリアセミナーや人事交流会などを積極的に開催しております。

著者プロフィール

Izul広報チーム

Izul広報チーム

株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

x

Facebook

LINE