LTV(顧客生涯価値)とは?計算方法や高めるメリット、価値を最大化する施策例を解説

2022年12月17日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

ビジネスにおいては、新規顧客の獲得はもちろん、既存顧客に継続的な価値を与えることも重要です。獲得した既存顧客をつなぎとめておくことで、顧客生涯価値を意味する「LTV」という利益を得られます。新規顧客獲得よりも効率よく利益を得られるため、LTVの獲得に力を入れている企業も多いでしょう。今回は、LTVの概要や注目される理由、計算方法について解説します。
また、LTVを高めるメリットや最大化につなげる施策にも触れています。LTVについて詳しく知らない、LTV獲得に向けた施策を考案したい企業は、ぜひ参考にしてください。

LTVとは

LTVは「Life Time Value」を略した言葉です。日本語で「顧客生涯価値」を意味します。既存顧客が自社に対し、いかに利益をもたらしたかを表す数値がLTVです。
顧客から継続的に得られる利益を指すため、新規顧客ではなく2回目以降の取引があった既存顧客を対象にしています。LTVを算出することで、自社における利益体質や顧客分析が可能です。
また、具体的な成果指標として活用できる点も、LTVの特徴です。自社の事業を継続していくためには、既存顧客との長期的な関わりが重要になります。LTVの概念を理解し、指標化することで、顧客からの利益をもとにした経営戦略を立てることができます。

LTVが注目される理由

LTVは、昨今の市場における飽和状態が原因で注目されています。優秀なサービスやコンテンツを容易に入手できる現代では、新規顧客の獲得が困難です。既にあるサービスで他社との差別化を図ることが重要になった市場において、既存顧客からの利益がより重要視されるようになりました。
同じく、不特定多数を対象にしたマーケティングから、一人ひとりのニーズに応じたマーケティングが注目されていることも理由として挙げられます。既存顧客との関わりをより重視し、顧客満足度の向上から派生する利益の向上を狙う企業が増えています。顧客の嗜好や行動履歴をデータ化するツールが増えたことで、よりLTVへの意識が高まったともいえるでしょう。
また、そもそも新規顧客の獲得にコストがかかることも、LTVが注目され出した理由です。新規顧客を獲得すれば、確かに初回は利益を得られるでしょう。しかし、継続的な付き合いにつながらなければ長期的な利益は生み出せず、最悪の場合、得られたはずの利益を失うことにもつながります。

LTVの計算方法

LTVの計算式には、以下のパターンが挙げられます。

1:顧客単価×購買頻度×収益率×継続期間
2:顧客単価×購買頻度×取引期間×粗利率−顧客の維持コスト
3:購買単価×購買頻度×購買年数

事業内容や商材の特徴によって、LTVの計算式は異なります。自社が明らかにしたい指数を計算式に組み込むことで、自社の目線により近いLTVを算出できるでしょう。

LTVを高めるメリット

LTVを向上させることで、安定した利益の獲得や顧客との信頼関係構築につながります。ここでは、LTVを高めるメリットについて詳しく解説します。

安定して利益を獲得できる

LTVは、既存顧客から継続して製品やサービスを利用し続けてもらうことを示す数字です。より高いLTVを意識することで、安定した利益につながる購買戦略などを立案できます。また、LTVを向上させる意識が企業に根付くことで、経営における地力も身につきます。そのため、新規顧客の獲得もよりスムーズかつ確実になるでしょう。

顧客との信頼関係を構築しやすい

顧客との信頼関係を築くことができれば、継続的な付き合いを続けられるでしょう。安定した利益の獲得にもつながるため、非常に重要な観点です。継続して製品やサービスを利用し続けてもらうためには、購入しただけで終わる顧客との関わり方は避けてください。利用後のアフターフォローを重視することで、顧客との信頼関係を構築しやすくなります。

LTVを高める方法

LTVは、以下5つの観点に着目することで向上できます。

  1. 顧客単価
  2. 購買頻度
  3. 粗利率
  4. 取引期間
  5. 顧客獲得・維持コスト

ここでは、LTVを高める上記5つの方法について、具体的な内容を紹介します。

顧客単価を上げる

顧客単価を上げるためには、製品やサービスの質と価格のバランスを考えることが大切です。質に対し、価格が高すぎると判断されてしまうと、仮に初回の購入があっても継続は難しいでしょう。反対に、質が高いにもかかわらず価格を抑えてしまうと、単純に利益が得られません。
質と価格のバランスを意識しながら、継続的に高い顧客単価を得られる施策を考えなくてはなりません。また、顧客のニーズに応じたバリエーションを増やすことで、顧客単価を高める可能性もあります。

購買頻度を高める

購買頻度は、顧客や市場のニーズを徹底的に分析し、時代の流れにあわせて自社サービスをアップデートし続けることで向上します。性能の向上だけでなく、新機能の実装や操作性の改善など、顧客の声や悩みをダイレクトに反映していくことが重要です。同じような機能の製品を販売し続けていては、よりニーズにあった機能の加わった他社製品に顧客を取られてしまうでしょう。
また、同じ製品でもデザインを一新したり、製品に関係するイベントやキャンペーンを開催することもおすすめです。例えば、自宅だけでしか利用できない製品を、外出先でも使用できるように変更することも購買頻度の向上につながります。

粗利率を向上させる

粗利率は、商材を提供するうえでのコストを削減することで向上します。いくら商材を購入してもらっても、販売に至るまでの製造費や人件費で赤字になってしまっては本末転倒です。できるだけコストを削減することで、購入後の利益が向上します。ただし、粗利率の向上を意識するあまり、サービスの質が落ちてしまわないよう注意しましょう。粗利率の向上は、より高いLTVの獲得につながります。

取引期間の延長

長期間での取引を実現するためには、顧客のニーズを解消することで「顧客満足度」を高める必要があります。
また、契約期間を設定することで、期間中は継続して利益を得ることができます。ただし、顧客にサービスの魅力が伝わらなければその後の利益は発生しないため、期間中のフォローも忘れてはいけません。取引期間がより長くなることで、利益を継続して得ることが可能です。LTVを高めるためには、取引期間も重要になることを覚えておきましょう。

顧客獲得・維持にかかるコストの低減

既存顧客の獲得と維持は、新規顧客の獲得と比べれば低コストで実現できます。顧客情報の精査や見込み顧客としての育成、商談などにかかるコストがないためです。ただし、ここまで挙げたLTV向上の方法を実施しないと、既存顧客が離れる可能性もあります。既存顧客の数や質が低下することで、よりコストのかかる新規顧客に注力しなければいけなくなるでしょう。
顧客獲得と維持にかかるコストの最小化は、新規顧客獲得にかかるコスト削減とLTV獲得におけるメリットがあるといえます。

LTVを最大化するために有効な施策例

前項では、LTVを「高める」ための方法を紹介しました。ここでは、前項の方法で高めたLTVを「最大化」するための施策について解説します。

商材の値上げ

商材を値上げすることは、もっとも確実かつ即効性のあるLTV最大化の方法です。ただし、値上げに至る経緯を顧客に対してしっかり伝える必要があります。値上げがデメリットにならないように、値上げしても継続してくれるであろう顧客の育成が大切です。

商材のバリエーションを拡大

顧客が選びやすいことを前提に、価格帯の異なる商材を用意することでLTVの最大化につながります。同種の製品にランクを設けることで、より良い(高い)商材を購入してもらえるかもしれません。反対に、ランクが低い同製品を複数購入してくれる顧客もいるかもしれません。いずれにしろ、バリエーションを増やすことで、さまざまな形でLTVをより高められるでしょう。

セット販売の提案・実施

LTVを最大化させるには、既存商材にかかわる「追加購入」や「アップグレード」の提案も重要です。例えばAという商材に必要なBをセットで販売することにより、購買意欲をかき立てつつ顧客単価を向上できます。ただし、独占禁止法違反に該当する抱き合わせ販売にならないよう注意しなければなりません。

原価の抑制

商材を高い価格で購入してもらっても、原価が利益を削っていては本末転倒です。価格設定は変えず、原価を抑える方法を考案しましょう。ただし、原価を抑えることに注目するあまり、商材そのものの質が落ちてしまわないよう注意してください。

メール配信

例えば、商材を買い替えるべき時期に合わせて、再購入を促す「リマインドメール」を送ることが挙げられます。しかし、ただ単に購入を促す内容だけを記載していては、継続には至らないでしょう。再度購入することでどのようなメリットがあるのか、魅力を感じられる文面を考えることが大切です。

まとめ

今回は、顧客生涯価値を表すLTVについて紹介しました。LTVについて理解しておくことで、既存顧客から得られる利益の重要性がわかります。また、既存顧客獲得・維持のノウハウを活かせば、効率的に新規顧客を獲得することも可能です。LTVを高め、最大化するためには、顧客単価や粗利率、購買頻度などさまざまな観点に意識を向けなければなりません。しかし、市場の飽和により新規顧客の獲得が困難になった昨今では、既存顧客から得られるLTVは非常に重要です。より効率的かつ確実に利益を上げるために、今回紹介したLTVについての内容をぜひ参考にしてください。

監修者・竹節 正輝

竹節 正輝

日本郵便 本社IT新規事業→パーソルキャリアにて個人表彰、新規事業創出プログラムDrit大賞→パーソルイノベーション株式会社 地方副業Loino PdM 霞ヶ関でキャリアをスタートしたのち、転職サイトdoda、事業立ち上げも経験。キャリアアドバイザーとイントレプレナーの2つの顔を持つ。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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