Web3.0とは?概要や活用するメリット、従来型との違いについて解説

2022年11月14日

2024年3月14日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

近年、Web2.0の次世代として注目を集めているWeb3.0。耳にする機会は増えたものの、実際にどのようなものか理解していない方も多いのではないでしょうか。この記事では、Web3.0の概要や従来型との違い、活用するメリットについてわかりやすく解説します。Web3.0に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

Web3.0とは

Web3.0とは、ブロックチェーン技術によって構築される「分散型のインターネット」です。「次世代インターネット」と呼ばれることもあります。2014年にイギリスのコンピューターサイエンティストであるギャビン・ウッド氏によって提唱されました。

Web3.0で掲げられているキーワードは「中央集権型からの脱却」です。現在はGoogleやAppleなどの巨大企業が強い影響力を持っており、便利なサービスを利用できる反面、特定の企業に個人情報を握られやすいといったリスクがあります。これらの課題解決を期待されているのがWeb3.0です。

Web3.0と仮想通貨の関連性

Web3.0で導入されているブロックチェーン技術は、もともとは仮想通貨「ビットコイン」で用いるために開発された概念です。ブロックチェーン技術とは、ブロックと呼ばれる単位でデータを管理するデータベースの一種で、取引情報をチェーンのように連結して管理する技術を指します。仮想通貨の中にはWeb3.0を利用したサービスに関する銘柄が多く存在しているため、Web3.0に投資したい方には適しています。Web3.0が実現することにより、今後仮想通貨の取引が普及していくことが予想されています。

従来型との違い

ここでは、前世代のインターネットであるWeb1.0やWeb2.0の概要について解説します。従来型の仕組みを知ることで、Web3.0との違いを掴みやすくなるでしょう。

Web1.0の概要

Web1.0の概念が誕生したのは、インターネットが普及し始めた1990年代です。Google検索Windows95の誕生により、一般家庭にも急速に広まりました。しかし当時使用されていたのは、EメールのやりとりやWebサイトの閲覧程度で、情報の発信者と閲覧者の双方向のやりとりはほとんどできませんでした。そのため、Web1.0は「一方向の情報伝達」といわれています。

Web2.0の概要

Web2.0とは、現在利用されているインターネットのことを指します。2000年代のはじめに光ファイバーやADSLが導入されたことがきっかけで、ユーザーがより自由かつ快適にインターネットに接続できるようになりました。Web2.0は、Twitter・Facebook・YouTubeなどのSNSが普及したことにより、情報の発信者と閲覧者の双方向のコミュニケーションが可能になった点が大きな特徴です。インターネット上で便利なサービスを利用できるようになった反面、特定の企業に個人情報が集約するようになり、プライバシーやセキュリティなどの面で課題が生まれるようになりました。

Web3.0が実現するメリット

Web3.0の実現によって、従来型インターネットの課題を解決することが可能になります。ここでは、Web3.0の具体的なメリットについて解説していきます。

プライバシーが守られやすい

Web3.0が実現する大きなメリットは、セキュリティが向上し、プライバシーが守られやすくなることです。Web3.0ではブロックチェーン技術によって情報が分散されるため、企業による管理が不要になります。そのため、サービスを利用する際に個人情報の登録が不要になるといわれています。特定の企業に情報が集約されなくなることで、情報漏洩などのトラブルを防ぐことが可能です。

より自由にアクセスできる

Web3.0が実現することで、すべてのユーザーがより自由にインターネットにアクセスできるようになります。現在は検閲システムによって特定サイトへのアクセスを制限している国があったり、サービス運営者によって投稿の削除やアカウントの凍結が行われていたりするのが実情です。しかし、Web3.0では一方的な規制は存在せず、ユーザー同士の合意によってルールが決まります。サービスを利用するための条件や制限がなくなるため、誰でも自由に好きな環境へアクセスできるようになるでしょう。

サービスが安定する

Web3.0の実現によってインターネット上のセキュリティや自由度が向上するだけでなく、サービスそのものが安定するのもメリットのひとつです。Web3.0の仕組みを利用するサービスでは、管理者が不要になる代わりにプログラミングが設定されています。サービスはプログラミング通りに稼働するため、定期的なメンテナンスを行う必要がありません。メンテナンスによってサービスが停止することもなく、24時間安定して利用できるようになります。

Web3.0の課題

Web3.0には多くのメリットがあるものの、実現についてはまだ課題が残っています。ここでは、Web3.0の主な課題について解説していきます。

利用するハードルが高い

Web3.0の大きな課題として、利用するハードルが高い点が挙げられます。現段階でWeb3.0を活用しているのはトレンドに敏感でデジタル領域に強い層に限られており、ある程度の知識がなければ参入は容易ではありません。また、Web3.0ではすべてが自己責任になるため、これまで企業が対応していたトラブル対処を自分たちで行わなければなりません。さらに、Web3.0に関する法整備がいまだ不十分であることから、一般化には時間がかかるといわれています。

税制面の改善が必要

日本でWeb3.0の実現を目指すには、税制度の改善が必要になります。Web3.0のサービスを利用するためには暗号資産が必要ですが、暗号資産を発行した時点で課税対象になってしまうのが現状です。そのため、暗号資産を十分に用意するためにはある程度のキャッシュを用意しておかなければならず、Web3.0への参入障壁が高くなっています。日本ではWeb3.0を利用したサービスへの参入が難しくなるため、現行の制度が変わらなければ、優秀な人材や企業の海外流出を止めることは難しいでしょう。

Web3.0の活用事例

Web3.0は現在発展途上にありますが、少しずつ活用が始まっています。ここでは、Web3.0の実際の活用事例を紹介します。

Brave

Braveとは、Web3.0時代に対応した検索プラットフォームです。次世代分散型ブラウザとも呼ばれています。GoogleやYahoo!のような従来ブラウザでは検索履歴などの情報に基づいて広告が配信されていますが、デフォルト状態のBraveでは個人データを収集する広告が表示されることはありません。広告はユーザーが許可することで表示されるようになり、視聴数に応じて仮想通貨で報酬が支払われる仕組みになっています。

Uniswap

Uniswapとは、中央管理者が存在しない仮想通貨の分散型取引所を指します。国内の仮想通貨取引所は企業が運営していることが多く、中央集権型が一般的です。しかし、Uniswapは企業ではなくプログラムが管理しており、ユーザー間で直接取引を行います。企業が仲介しないことで取引手数料が抑えられるうえに、ブロックチェーン技術によってセキュリティが強固になる点がメリットです。サービスの開始時に本人確認などの煩雑な手続きが不要で、簡単に取引を始めることができます。

OpenSea

OpenSeaはWeb3.0の代表的なサービスのひとつで、「NFT(非代替性トークン)」の売買を行えるマーケットプレイスです。NFTは複製や改ざんができないデジタルデータで、ブロックチェーン技術を用いて作られています。OpenSeaでは会員登録がいらず、仮想通貨ウォレットの連携のみで商品を購入できるのが特徴です。IDやパスワード、決済情報といった個人情報を入力する必要がないため、個人情報が流出する心配がありません。また、ロイヤリティを設定できたり、販売方式を自分で選べたりと、クリエイターに優しい仕組みが作られている点も魅力です。

My Crypto Heroes

My Crypto Heroesとは、NFTで構成されたゲームアプリです。ゲーム内で購入できるキャラクターや武器などはすべてNFT で作られています。「ゲームにかけた時間もお金も情熱も、あなたの資産となる世界」のキャッチコピー通り、ゲーム内で獲得したアイテムは自分の資産になる点が特徴です。複製や改ざんができないNFTによってアイテムの価値が保証されるうえに、サービスが終了した後もアイテムを手元に残すことができます。

まとめ

この記事では、Web3.0の概要について、基本的な要素をわかりやすく解説しました。Web3.0によってWeb上でできることが広がるだけでなく、より安全なインターネット環境を構築できる可能性があります。Web3.0は今後さらなる盛り上がりを見せることが予想されるため、今のうちから動向を押さえておくとよいでしょう。

監修者・押目 隆之介

押目 隆之介

日本郵船グループにて3年間国際物流業務に従事。
リクルートに転職し、約5年間住宅・不動産領域のメディア営業およびマネジメントを経験後、前職のAbemaTV(サイバーエージェントより出向)にてコンテンツ戦略プロデューサーとして約4年間勤務しておりました。

現在は、自身の事業の経営も行いながら、リクルート時代の同僚であった中田の立ち上げたIzulにて、20~30代の方々を中心としたキャリア支援のお手伝いもさせていただいております。

著者プロフィール

Izul広報チーム

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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