「ベイカレントに転職すると年収はどれくらい?」「年収を上げる際の評価制度はどうなっているの?」ベイカレントへの転職を検討中の方は、上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。コンサル会社では比較的高い報酬を得られますが、転職難易度が高いため十分な企業理解が必要になります。そこで本記事では、ベイカレントコンサルティングの給与体系や評価制度、求める求職者について解説します。
ベイカレント・コンサルティングの平均年収データ
ベイカレントの平均年収は、約1,117万円(年齢32.1歳、平均勤続3.5年)です。
参考:ベイカレントコンサルティング2023年2月期有価証券報告書
以下では、業界でもトップクラスの年収を誇っているベイカレント・コンサルティングの年代や役職別の年収について紹介するので、参考にしてください。
年代別・役職別の年収データ
年齢別年収データは以下の通りです。
年齢 | 平均年収(年収幅) |
25歳 | 609万円(436〜856万円) |
30歳 | 883万円(625〜1,225万円) |
35歳 | 1,115万円(775〜1,520万円) |
40歳 | 1,264万円(884〜1,734万円) |
次に役職別の年収データは以下の通りです。
役職 | 平均年収 |
アナリスト | 500〜600万円 |
コンサルタント | 600〜800万円 |
シニアコンサルタント | 900〜1,200万円 |
マネージャー | 1,200〜1,500万円 |
シニアマネージャー | 1,500〜1,800万円 |
エグゼクティブパートナー | 2,000万円〜 |
ベイカレントは、入社時にアナリストからスタートし、エグゼクティブパートナーまで役職が用意されています。
順調に成果を上げると、30歳前後で年収1,000万円へ到達することも可能です。ベイカレントは昇給率の高さが強みで、昇格すれば大幅な年収アップも期待できます。
他社コンサルティング会社との年収を比較
ベイカレントは、業界でもトップクラスに年収が高い企業です。以下は、ほかのコンサルティング会社の平均年収と平均年齢です。
会社名 | 平均年収 | 平均年齢 |
野村総合研究所 | 1,242万円 | 40.6歳 |
デロイトトーマツコンサルティング(DTC) | 979万円 | 33.8歳 |
PwCコンサルティング | 930万円 | 31.7歳 |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 912万円 | 34.2歳 |
KPMGコンサルティング | 911万円 | 35歳 |
アクセンチュア | 794万円 | 33.9歳 |
アビームコンサルティング | 748万円 | 32.3歳 |
ベイカレントは、野村総合研究所に次いで平均年収が高いコンサル会社です。野村総合研究所は、ベイカレントに比べ平均年収が約100万円程高い傾向にありますが、平均年齢も40.6歳とほかのコンサルティング会社と比べて高めになっています。
ただし、ベイカレントよりも平均年収が低いほかの6社も最低748万以上と、総じて高い年収を誇っています。
ベイカレント・コンサルティングの会社概要
社名 | 株式会社ベイカレント・コンサルティングBayCurrent Consulting, Inc. |
代表取締役 | 代表取締役社長 阿部 義之 |
資本金 | 2億8200万円 |
売上高 | 761億円(2023年2月期) |
従業員 | 3,692名(2023年4月時点) |
創業 | 1998年3月25日 |
所在地 | 〒105-6309東京都港区虎ノ門1丁目23-1虎ノ門ヒルズ森タワー9階 |
ベイカレントは、日本初の国内最大級、総合コンサルティングファームです。各産業のリーディングカンパニーに対して、戦略や業務の立案、IT・デジタルの戦略・立案まで、幅広くサポートしています。
他社にない強みとしては、戦略立案や企画を提示して終わりでなく、実際に課題解決まで支援しているコンサル会社ということです。また、ワンプール制(業界やサービスの配属がない制度)を採用しており、幅広い分野を経験できます。知見の幅を広げることで得意分野が見つかり、専門性を極められるでしょう。
さらにコンサル業界における働き方改革も推進しており、経済産業省から3年連続で「健康経営優良法人ホワイト500」に認定されています。福利厚生も充実しているので、プライベートや家族との時間も確保しやすい企業です。
評価制度・昇給制度
評価制度は以下の2点から決まります。
- 定量的な面(自身の売上×案件の単価)
- 定性的な面(上長からの評価)
定量的な評価は、マネージャーまでの役職ではクライアントからいただいたチャージ料で決まり、マネージャー以降の役職では、メンバーのチャージ料によって評価されます。定性的な評価では、S・A・B・C・Dの5段階に分けられ、各項目(金融、ハイテク、通信、ヘルスケア、ストラテジー、オペレーション、テクノロジー)から主体性や素直さなどを総合的に評価されます。
評価は直属の上司が年に1回行い、順調に成果を上げれば50万〜100万円程度の年収アップが期待できるでしょう。昇給については、年間で決められている役職の目標金額に到達すると昇格できます。OpenWorkの口コミでは「年齢に関係なく昇進できるので、頑張り次第では20代でもシニアコンサルタントやマネージャーも可能」といった口コミもあります。
プロジェクト単価が重要
売上は「プロジェクト単価×稼働率(案件に参画した割合)」で決まります。
プロジェクト単価では、ワンプール制によってアサインされる案件の単価は異なり、低い単価の案件が多ければ、年収に影響が出る可能性があります。案件は営業が受注した時に決まるので、単価の高いプロジェクトにアサインされることが重要です。
OpenWorkの口コミでは、「案件によってチャージ料が異なる」「ITより戦略案件の方がチャージ料が高い」といった評判が見かけられます。アサインされる案件によっても、ばらつきがあるといえるでしょう。
給与体系・ボーナス・福利厚生について解説
ここからは、ベイカレントの給与やボーナスの内訳について解説します。また、福利厚生面においてもコンサル業界では充実しており、各種制度の詳細を紹介します。
基本給と賞与
ベイカレントの給与体系は以下で構成されています。
「基本給+残業代+賞与(年2回)」
年俸制で3月に基本給の査定があり、1年の年収が決まります。年収は1年を14分割した12ヵ月分の金額になり、残りの2ヵ月分は賞与に振り分けられます。しかし、賞与額については、業績によって基本給の80%〜120%となるので注意が必要です。
残業代
ベイカレントはみなし残業を採用しており、月45時間の固定残業代(64,800円)が給与の中に含まれているので、超過しても別途支給されません。
とはいえ、働き方改革の影響もあって、45時間を超える場合はアラートが上がる仕組みになっています。そのため、残業時間は45時間を超えることはありません。2021年は月平均21時間の残業時間となっており、コンサル業界の中でも比較的残業は少ないといえるでしょう。
福利厚生
ベイカレントは、社外研修や自己研鑽に力を入れており、自己研鑽の為に資格取得補助制度を申請すると、20万円までの補助金が支給されます。
休暇制度の特徴としては、シックリーブの制度があります。こちらは体調不良の際に、年次有給休暇とは別で申請できる休暇制度です。具体的な福利厚生の内容は、入社時期や雇用形態、勤務地などによって異なる場合があるので注意が必要です。
福利厚生 | 社員持株会、各種社会保険完備、資格取得補助制度、社外研修費用補助制度、全社パーティー、自社健康保険組合、健康診断・人間ドック、カフェテリアプラン、ベビーシッター費用補助制度、企業主導型保育園、企業型確定拠出年金制度(2024年度導入予定) 等 |
休暇制度 | 夏期休暇、年末年始休暇、年次有給休暇、代休、シックリーブ、特別休暇、慶弔休暇、介護休暇、子の看護休暇、生理休暇、産前産後休業、育児休業、介護休業、私傷病休職 |
ベイカレント・コンサルティングへ転職するには?
ベイカレントコンサルティングに転職するには、問題解決力や論理的思考のほかにも、自主性やチャレンジ精神、行動力が必要です。未経験の求職者に求める条件や応募ルートについても、以下で紹介します。
難易度の高さから未経験採用は難しい
ベイカレント・コンサルティングは、ほかのコンサルティングファームと比較しても転職難易度が高いと言われています。理由としては、海外分野やデジタル・IT領域を強化しており、英語やITの知識も必要になる点が挙げられます。
したがって、大手コンサルティングファームや国内SIerなど、IT領域に強い優秀な求職者でないと面接を突破するのは難しいでしょう。しかし、コンサル経験がなくても、今後注力する事業(IT・デジタル・DXなど)の知識や経験をアピールできれば、採用につながるかもしれません。
求める人材と募集職種
ベイカレントが求める人材の条件は、以下の5つの能力です。
- 問題の本質を捉えられる方
- 技術の進化と限界を見極められる方
- 問題解決のコンセプトに落とし込める方
- コンセプトを形にして実行できる方
- 日々進化する向上心がある方
ベイカレントが求める求職者は、顧客の問題を解決できるような推進力や変革力を持った方です。DXにも力を入れており、日々変化が求められることが理由です。DXでは企業のデータやデジタル技術を活用し、組織やビジネスモデルを変革する必要があります。そのため、変化に柔軟に対応できる方でないと採用は難しいでしょう。
求人募集では主に、即戦力となるコンサルタント経験者を募集中です。求職者の条件に該当すれば、積極的に応募するといいでしょう。
代表的な応募ルート
ベイカレントに応募する代表的なルートは3つあります。
- 直接応募
- 転職サイト
- 転職エージェント
直接応募は、ベイコンサルティング公式サイトの中途採用から応募できます。一般的な応募ルートですが、申込者が多く難易度が上がる可能性も考えられます。
転職サイトは、リクルートやdodaのサイトに登録し、応募する方法です。転職サイトを利用すれば、ベイコンサルティングのほか、多数の企業が求人を掲載しています。しかし、ベイカレントのような大企業は非公開にしている場合もあるので、見つからない可能性もあります。
転職エージェントに登録すれば、非公開にしている求人も閲覧できます。
エージェントに登録すれば、担当のアドバイザーが応募書類や面接対策、入社までの交渉など企業との間に入って全てをサポートしてくれます。転職の成功を後押しできるので、充実したサポートを得たい方はぜひ活用しましょう。
中途入社した場合の年収査定
中途入社の給与テーブルは、「サインボーナス+基本給+見込み残業代」になっています。中途入社した場合の年収査定は、役職給と前職の年収を考慮して決まります。同業界内の転職だと、100〜150万円の年収アップも見込めるでしょう。
参考までに、Open Workで掲載されている求人内容は以下の通りです。
◆想定年収:600万円~1,500万円※月給は経験やスキルに応じて当社規定により決定いたします※試用期間3ヵ月間内の給与・待遇差異はございません |
◆給与改定年1回 |
◆業績賞与年2回 |
◆評価制度 MGRクラスが各クライアントを訪ねて実施される 評価レビューを役員会で一つずつ丁寧に評価 |
◆給与例1,200万円/シニアコンサルタント1,500万円/マネージャー2,000万円/シニアマネージャー※給与は業界でも屈指の高水準です。 |
ベイカレントは実力主義の社風が根付いているので、新卒から入社するより、中途で経験を活かした転職ができれば年収が高くなりやすい傾向があります。
まとめ
本記事では、ベイコンサルティングの平均年収や評価、転職した場合の給与テーブルについて紹介しました。結論として、中途入社した場合は前職よりも年収が高くなる可能性が期待できます。実力次第では20代で年収1,000万円も狙える、可能性に満ちたコンサルティング会社と言えるでしょう。前職の経験や知識が活かせて、かつベイカレントが求める条件を満たす求職者なら、ぜひ積極的に挑戦してみましょう。