営業の仕事をしていて「自分は営業に向いていないかもしれない」と、マイナス思考に陥った経験がある人も多いのではないでしょうか。営業に向いていないと感じたまま仕事をしていては、成果を出せないばかりか肉体面・精神面への負担も大きくなってしまいます。
今回は、営業に向いていない人の特徴について紹介します。また、営業に向いていないと感じる原因や脱却するための方法、別業界への転職についても触れています。
自分に自信がないまま仕事をし続けることは、何のメリットもありません。本記事をきっかけに、営業に向いていないという気持ちから解放されれば幸いです。
営業に向いていない人の特徴
営業に向いていない人には、以下の共通点があります。自分を客観視するためにも、ここで挙げる特徴を参考にしてください。
- 緊張しやすい
- 身だしなみに気を配れない
- 自分の意見を伝えられない
- 報連相が苦手
- 計画を立てられない
- 気持ちの切り替えが苦手
緊張しやすい
営業は初対面の担当者に自社製品のアピールをする仕事です。そのため、緊張しやすい人は思うように製品の魅力を伝えられず、成果につなげにくいといえます。思うようにアピールできず、先方に良い印象を与えられないまま営業を終えることも少なくありません。
身だしなみに気を配れない
会社を代表して人に会うという立場を自覚できず、身だしなみに気を配れない人は営業に向いていません。清潔感のある髪型や服装はもちろん、表情や仕草に気を配れる人が、営業活動で成果を上げられる人です。これらに普段から気を配れていない実感があれば、まずは身だしなみから修正してみましょう。
自分の意見を伝えられない
飛び込み営業などで多いケースが、顧客の意見ばかり聞き入れてしまい、結局こちらの伝えたいことを伝えられないまま営業を終えてしまうことです。先方の意見を聞くことはもちろん大切ですが、その意見をもとに最適な提案を行うのが営業の仕事だと自覚しなければなりません。
報連相が苦手
報連相(報告・連絡・相談)が苦手な人は、いわゆるチームプレイも苦手な傾向にあります。最初のアプローチから成約までワンストップで行う企業もありますが、基本的には上司や同僚と連携をとりながら成約につなげるのが営業の流れです。そのため、こまめな報連相を意識できないと、営業担当として活動するのは難しいでしょう。
計画を立てられない
営業に向いていない人は、営業活動の計画を上手に立てられない傾向にあります。顧客リストの作成からアプローチ文言の作成、外回りの順番など、営業においてはあらゆる視点での「計画」が重要視されます。計画性のない人、スケジュールを立てるのが苦手な人は、営業には向いていません。
気持ちの切り替えが苦手
営業は顧客から心ない言葉を言われたり、無下に断られることの多い仕事です。その度に落ち込み、悩んでしまっては営業としての仕事は務まらないでしょう。たとえ断られてもすぐ「次に行こう」と気持ちを切り替えられない人は、営業には向いていません。
営業に向いていないと感じる原因
営業に向いていないと感じるのは、自身の特徴はもちろん外的要因もいくつか存在します。先ほど紹介した、いわゆる性格面以外で営業に向いていないと感じる主な原因について解説します。
営業手法
そもそも、自社で取り入れている営業手法と、自身の適性がマッチしていないことが考えられます。飛び込み営業が苦手だと実感しているのであれば、提案営業や反響営業のスタイルで活動できる方向性を検討しましょう。
企業方針
顧客に向き合う姿勢や、アプローチする商材など、企業方針と自身の理想とする営業スタイルが合わない可能性もあります。自分だけに原因があると後ろ向きにならず、営業手法なども含めて上司に相談することで解決につながる場合もあるでしょう。
顧客との相性
自身の営業スタイルや考え方に問題がなくても、顧客との相性によってはスムーズに話が進まないこともあります。顧客との相性で営業がうまくいかなかったとしても、自分を責める必要はありません。「こういう反応を示す顧客もいる」と、自身の「経験値」として前向きに捉えてください。
営業に向いていない人材から脱却する方法
ここでは、営業に向いていないと実感している自分から脱却するうえで実施したい、以下の方法について解説します。
- 商談ごとに課題を抽出する
- 営業トークを練習する
- トークスクリプトを作成する
- 上司・同僚の商談に同行する
商談ごとに課題を抽出する
たとえ商談に手応えがあってもなくても、商談ごとに必ず改善点はあります。自身の商談を客観視し、今後に活かせる課題を抽出してください。そのうえで、今後同じ課題に直面しないような対策を練るべきです。これを繰り返すことで自身の営業スタイルが確立されていき、自信につながります。
営業トークを練習する
顧客ごとに多少言い回しは変わるものの、ある程度営業トークをマニュアル化しておくこともおすすめです。後ほど紹介するトークスクリプトの作成とあわせて、本番の際にスムーズな会話ができるよう、ロールプレイングなどを繰り返して営業トークを練習しておきましょう。
トークスクリプトを作成する
トークスクリプトとは、営業活動を円滑に進めるための「台本」のことです。営業トークの文言をはじめ、対面から最後の挨拶までをトークスクリプトとして書き起こす場合もあります。いわゆる「マニュアル」になるため、営業スタイルに自信が持てるまでは活用を続けることがおすすめです。
上司・同僚の商談に同行する
自分の営業に自信がない場合は、上司や同僚の商談に同行するのがおすすめです。第三者目線で営業活動を観察することで、今後の対策や自身の強みを客観視できます。また、自分の営業に同行してもらい、課題点を教えてもらうこともおすすめです。
営業に向いていない人におすすめの職種
どうしても営業に向いていないと感じる場合は、無理をせず転職を検討してみてもよいでしょう。主に、以下に挙げる職種が営業に向いていない人へおすすめできる転職先です。
- 事務職
- 人事職
- 企画職
- エンジニア職
- Webデザイナー
- ライター
営業に向いていない人は、上記に挙げた「顧客に対して売り込みを行うことが少ない仕事」が向いているかもしれません。とはいえ、最低限のコミュニケーション能力は必要であり、職種ごとの専門知識を事前に得ておく必要がある点を念頭に置いておきましょう。
営業から別業種に転職するためのポイント
営業から別業種に転職する際は、以下のポイントを把握し、実践することが大切です。
- 専門的かつ実用的なスキル・経験を身につけておく
- 転職先で役立つ資格を所得しておく
- ポートフォリオを作成しておく
上記を実践したうえで、転職エージェントを利用するのもおすすめです。転職エージェントは未経験からの転職にも役立つ的確なアドバイスをくれるので、異業種への転職に関する不安を解消する意味でも役立つでしょう。
まとめ
今回は、営業に向いていない人の特徴や原因について紹介しました。向いていないからといって、自己分析をしないままでいては何の解決にも繋がりません。今回紹介した特徴や原因を参考に「なぜ向いていないのか」「どうすれば解決するのか」を考えるべきです。ただし、どうしても「向いていない」という気持ちを変えられない場合は、転職する方法もあります。営業から異業種への転職におけるポイントを理解したうえで、後悔のないキャリア形成を実現しましょう。