思い切って転職してみたものの「以前の企業の方が良かった」と後悔した経験を持つ人もいるでしょう。転職後に後悔してしまうと今後のモチベーションや成果にも影響を与えるため、できれば避けたいところです。
今回は転職後に後悔しないための事例や、後悔しやすい人の特徴をまとめて紹介します。転職後の後悔をなくす方法や転職活動中のNGな行動、後悔を繰り返さないためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
主な転職後の後悔事例
転職後の後悔には以下のパターンが挙げられます。自身の経験に当てはめながら、どのようなパターンがあるか把握するうえでお役立てください。
- 求人に掲載されていた業務内容とギャップがある
- 就業時間・残業時間が長い
- 活躍の場がない
- 社長のワンマン経営だった
- 自身が成長できる環境ではなかった
- 貯金がない状態で転職したため生活が苦しい
- 人間関係が良くない
- 自分のやりたいことを実現できる企業なのかわからない
- 福利厚生が充実していない
- 十分な教育体制が整っていない
転職後に後悔しやすい人の特徴
転職後に後悔を感じやすい人には、以下の共通点があります。自分に当てはまっていないか客観視したうえで、転職後に後悔しないようにしましょう。
自己分析ができていない
漠然と「転職したい」とだけ考え十分な自己分析ができていないままだと、転職したあとに後悔する可能性が高まります。働く意欲があっても、企業の求める条件や自分の根底にある理想とはマッチしにくいでしょう。自分の適性やスキル、キャリアビジョンなどを客観視できているか、一度考えることが大切です。十分に自己分析を行ったうえで、自分に向いている業界や企業を探し、転職活動を進めましょう。
今の職場への不満を転職で解決しようとしている
現職に不満を感じ、転職を検討する人もいるでしょう。しかし転職そのものを改善策と考えていては、転職先でも同じ不満を感じることになります。現職に不満を感じている理由は何か、自分にも原因がないかを、しっかり追求することが後悔しないためのポイントです。また本当に転職で解決できる問題なのか、一度冷静になって考え直すことも大切です。
十分な情報収集ができていない
転職活動においてはインターネット上でさまざまな情報を収集できます。しかし信憑性のない情報もあれば、そもそもインターネット上に情報が上がっていない企業もあります。情報収集が不十分な状態で転職すると、自身が想像していた環境とギャップを感じやすいでしょう。「こんなはずじゃなかった」と後悔することのないよう、インターネット以外も活用して情報を収集してください。もし事前の情報収集で不十分だと感じる場合は、面接当日に直接質問してみましょう。
【パターン別】転職後の後悔をなくす方法
理想通りの転職を実現することは難しいものの、転職後の後悔はできるだけ回避したいものです。ここでは、業務内容・職場環境・待遇のパターン別に、転職後の後悔をなくす方法を紹介します。
業務内容
業務内容に不満がある場合は、まずは上司に相談してください。面接時に聞いていた内容と異なる業務内容だった場合、原因も含めて改善策を一緒に考案してくれるでしょう。ただし自分が一方的に業務内容を勘違いしていたケースもあるため、まずは自分の考えが正しいかどうかを確認することが必要です。とはいえ、自分に非があるという理由で我慢し続けるのもよくありません。あくまで現状の不満と、今後どうしていきたいかを冷静に考え、波風がたたないよう伝えるべきです。
職場環境
職場環境に対する不満は、自分だけが伝えても改善が難しいこともあります。だからといって伝えないままでいると、後悔ばかりが募ります。特に人間関係の不満は、我慢し続けると負担になり、離職の原因にもなりかねません。相談することで解消できることもあるため、まずは上司に相談しましょう。ただし福利厚生など、企業全体の環境に関してはある程度受け入れなければなりません。とはいえ、できるだけ快適に働けるよう、相談してみることをおすすめします。業務内容と同様、我慢しすぎて限界を迎えるよりは、まず相談すると良いでしょう。
待遇
給与や就業時間など、求人内容や面接時の話と異なる待遇になっていることもあるでしょう。待遇面で不満を感じたら、まずは労働条件通知書を確認しましょう。労働条件通知書に記載されている内容と現状に大きな差異があれば、上司に提案して話し合いの場を設けてもらうべきです。労働条件通知書の内容をみて、自分の勘違いだったというパターンもあります。その場合は、条件面を理解したうえで、どうすれば不満を解消できるか相談してください。
転職に後悔してもすぐ転職するのはNG？
転職後の後悔を転職で解決しようとするのはNGではないものの、おすすめできません。主な理由や関連する知識を、以下で紹介します。
すぐ転職してしまうと次の転職に不利
転職後に後悔したからといってすぐ転職してしまうと、次の企業に良い印象を持たれません。前職の職歴が短いことで後悔を理由に転職したと知られると「自社もすぐに退職するのでは？」と疑念を持たれるためです。仮に転職後にすぐ転職する場合、転職先を納得させられるだけの正当な理由がないと不利になるでしょう。
やむを得ず転職する場合の注意点
精神面や肉体面の不調など、やむを得ずすぐ転職しなければならない場面もあります。その場合は転職後の企業で同じことにならないよう、自己分析や事前の情報収集、転職条件の明確化が重要です。転職条件を明確にしたうえで、ミスマッチが発生しないよう質問事項をまとめておくことも大切です。
出戻りは可能？
転職したものの、以前の職場の方が良かったと感じることもあるでしょう。結論、前職の担当者が受け入れてくれるのであれば、出戻りは可能です。しかし、一度退職したことに対してマイナスイメージを持たれることは覚悟しなければなりません。また場合によっては、以前と同じ業務ではなく新たな業務を任せられる可能性もあります。とはいえ、勝手知ったる企業に戻れることはメリットもあるため、転職後の後悔を防ぐ選択肢として考えても良いでしょう。
転職後の後悔を繰り返さないためのポイント
転職後になぜ後悔するのか、どうすれば繰り返さないのかを把握しておくことが大切です。ここで紹介するポイントを参考に、後悔のない転職を実現しましょう。
後悔につながった原因を分析する
なぜ転職後に後悔したのか、原因を客観的に分析することが大切です。情報収集不足や自身の考え方によるものなど、原因をはっきりさせておかないと今後も同じ失敗を繰り返してしまいます。
転職で実現したいこと・キャリアビジョンを明確にする
転職することでどうなりたいのか、転職自体を前向きなものとして考えることも重要です。自身の理想を実現するための転職を心掛けることで、ミスマッチも発生しにくくなるでしょう。転職先で自身が発揮できる強みなどを分析したうえで、将来的なキャリアビジョンをもって転職してください。
自身の市場価値を客観視する
自身の経験やスキル、これまでの成果などを客観視し、市場にとってどれほどの価値があるか分析しましょう。ビジネスの場や転職先の企業にとって、自分が必要とされる人材か把握することが大切です。自身の市場価値を把握できていれば、自身が転職すべき企業が明確になりやすいでしょう。企業側も正当に評価しやすくなるため、自己分析の意味でも市場価値の分析は行っておくべきです。
入念に企業情報を調べる
転職活動は事前の情報収集が重要です。インターネットを中心に、社風や業務内容、実際に働いていた人の意見をできるだけ多く集めましょう。実績やネームバリューなど、企業としての評価を把握しておくことも大切です。面接前により正確な情報を集めたい場合は、転職エージェントに依頼して企業情報を共有してもらう手段もあります。
まとめ
今回は転職後の後悔を防ぐためのポイントを解説しました。転職を通じて自身の理想を100%実現するのは簡単なことではありません。しかし十分な調査や自己分析を怠ると、転職しても後悔することになります。今回紹介した内容を参考に、後悔のない転職を実現してください。
