アプリケーションエンジニアの仕事をしたいに就きたいものの、どのようなスキルが求められるかわからない方も多いでしょう。今回はアプリケーションエンジニアの仕事内容や求められるスキル・転職に関する情報を解説します。この記事を参考に、アプリケーションエンジニアについて理解を深めてください。
アプリケーションエンジニアの仕事内容とは
アプリケーションエンジニアの仕事内容は、アプリケーション開発全般です。
- 要件定義
- 設計
- 開発
- テスト
- 運用
- 保守
上記の一連の開発工程すべてがアプリケーションエンジニアの業務範囲です。これら全ての工程を請け負えるような技術があれば、アプリケーションエンジニアとしてスキルが高いといわれています。アプリケーションエンジニアは業務内容が幅広いため、活躍するためにはそれなりのスキルを身につけることが必要です。
アプリケーションエンジニアが関わる領域
アプリケーションエンジニアが関わる領域は主に以下の4つです。
Webアプリ
WebアプリとはECサイト、SNS、ソーシャルゲームをはじめ、Webブラウザを介して利用するアプリケーション全般を指します。Webアプリケーションのエンジニアは、業務範囲の違いによって、アプリケーションのUI/UXを整える「フロントエンドエンジニア」と、アプリケーションが稼働するサーバーサイドの作業を行なう「バックエンドエンジニア」に分けられます。フロントエンドとバックエンドでは、使用する言語も異なります。主に、フロントエンドではHTML、CSS、JavaScriptなど、バックエンドではPHP、Ruby、Java、Go、Pythonなどが使われます。
スマホアプリ
スマホアプリとは、いわゆるスマートフォン用のアプリケーションです。一般的にスマートフォン端末やタブレット端末にインストールして動作するアプリケーション全般を指します。スマートフォンアプリの2大プラットフォームが、iPhoneやiPadが稼働するiOSと、Googleが開発するAndroidです。スマートフォンアプリのエンジニアは、それぞれのOSに関する知識も必要です。
総務省によると、端末別のインターネット利用率は、スマートフォンが68.3%、パソコンが50.4%と、スマートフォンがパソコンを上回る結果となっています。今後ますますスマートフォンは生活インフラとして浸透していくでしょう。
参考:総務省
業務系アプリ
業務系アプリとは企業で経営課題の解決や業務の効率化を目的に構築されるアプリケーションです。代表的な使用言語は、Java、C/C++、C#、Pythonなどです。金融業界の勘定系システムなどレガシーシステムでは、60年以上前に開発されたプログラミング言語であるCOBOLが、今なお現役で使用されている傾向にあります。業務系アプリケーションは、事業活動と密接に関わる基幹系システムと、円滑な業務遂行を支える情報系システムに分けられます。
組み込み系アプリ
組み込み系アプリとは特定の用途に特化した製品や装置(家電、銀行ATM、エレベーターなど)で使われています。代表的な使用言語は、C言語、C++、Javaなどです。また、組み込み系アプリケーションの開発では、ハードウェアの開発も同時に手がけることが多く、開発対象のハードウェアの理解も必要とされます。
アプリケーションエンジニアに必要なスキル
アプリケーションエンジニアに必要なスキルは以下の3つです。スキルがないと仕事に就くことは難しいので事前に習得することをおすすめします。
ソフトウェアスキル
スマートフォン用ソフトウェアを作るためのスキルは、プログラミング言語、ミドルウェアのスキルなど、多くの種類があります。プラットフォームによって学ぶべき言語や知識が異なるので、それぞれに合わせて開発します。自分の関わるプロジェクトによって必要なスキルを習得しましょう。
インフラスキル
インフラスキルを習得するためにはデータベース(SQL言語)、サーバー(クラウド)などを理解することが必要です。理由としてはアプリケーションのエンジニアの仕事範囲は広く、開発の工程や、運用・保守においても、データベースやサーバーの理解があればさまざまな対応ができるからです。関わるプロジェクトによってはこれらのスキルは必須となります。
ビジネススキル
アプリケーションエンジニアには、一般的なビジネススキルも求められます。例えば、顧客とのやりとりの中で、コミュニケーション能力や必要な内容を伝えるドキュメントスキルなどが必要です。日頃人と関わる際に必要な内容をわかりやすく伝えることを意識すると、コミュニケーション能力が身につきやすくなります。
アプリケーションエンジニア業界の特徴
アプリケーションエンジニア業界の特徴を以下の3つにわけて紹介します。
- 現状
- 将来性
- キャリアパス
現状
アプリケーションエンジニアは現代社会に欠かせない存在です。インターネットが普及する現代では、毎日さまざまなアプリケーションが開発されています。近年では、インターネットのインフラを担うサーバーエンジニアや、ネットワークエンジニアの需要も高まりつつありますが、アプリケーションエンジニアの需要はそれ以上に大きく、快適な生活を支える重要な役割を担っています。
将来性
アプリケーションエンジニアの需要は今後も増え続けるため、将来性があります。スマートフォンの普及に加え、製品自体の性能も向上することで、搭載されるアプリケーションは今後さらに増えていくと考えられます。企業はDXを推進し、新しい技術やサービスが続々と生まれ、IoT化の拡大によりあらゆるものにシステムが組み込まれるなど、アプリケーション開発の需要は高まる一方です。
現状として多くの分野でエンジニア不足は叫ばれており、アプリケーションエンジニアも例外ではありません。ただし実力が求められるため、複数のアプリケーション開発に対応できるスキルを身に付け、常に新しい技術を吸収していく意欲を持つことが大切です。
キャリアパス
アプリケーションエンジニアのキャリアとしては、開発・運用、保守から携わることが一般的です。経験を積んだあとのキャリアパスとしては、プロジェクトマネージャーの道を選ぶことが可能です。より経営に関わるキャリアチェンジをしたい場合は、ITコンサルタントを目指すのもおすすめです。
アプリケーションエンジニアへの転職について
アプリケーションエンジニアへの転職について、項目ごとに解説します。
- 年収の傾向
- 適性
- 未経験からの目指し方
年収の傾向
doda職種図鑑によれば、アプリケーションエンジニアの平均年収は438万円です。アプリケーションエンジニアの年収の傾向としては、他のエンジニアに比べ40代で年収が2〜3割ほど高くなるといわれています。
適性
アプリケーションエンジニアの適性としては、エンジニアとしてのスキルを磨いていく努力ができる人が向いています。また案件によっては顧客と直接やりとりをするのでコミュニケーション能力も必要とされます。
未経験からの目指し方
未経験からアプリケーションエンジニアを目指すには、専門学校・スクールに通うのがおすすめです。独学だと必要なスキルや知識の習得までに時間がかかってしまいます。企業によっては未経験でも入社可で、研修制度があるところもあります。注意点としては未経験で入社すると業務中以外にも勉強が必要になるので、気合と根性が必要です。
まとめ
今回はアプリケーションエンジニアの仕事内容や関わる領域について解説しました。関わる領域によって使用する言語が変わってきます。事前に把握して、生かせる分野をしっかり勉強しておくことをおすすめします。この記事を参考にして、アプリケーションエンジニアへの転職を実現してください。