総務とは?仕事内容・やりがい・求められるスキル・役に立つ資格を解説

2023年3月16日

2024年4月26日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

社内全体の業務をサポートする総務という職種。業務範囲が多岐にわたるため、どのような仕事をしているのか理解しきれていない方も多いのではないでしょうか。仕事内容が似ていることから、総務は事務員や秘書と混同される場合もあります。本記事では、総務の仕事内容や事務・秘書との違い、求められるスキルや役立つ資格について解説します。

総務とは

総務とは、特定の部署で仕事をするのではなく、各部署における担当外の業務や部署間をスムーズに連携させる役割を担う職種です。ここでは、総務と事務・秘書の違いについて解説します。

事務との違い

総務が会社全体の事務作業を担当するのに対し、事務は所属している部署の業務のみを行います。そのため、営業部の事務やマーケティング部の事務のように、部署ごとに事務員を配置することが一般的です。事務員がまとめた部署ごとのデータを総務が統括し、管理や各部署に渡すこともあるため、総務と事務は関係性が深いといえます。

秘書との違い

秘書は、社長や会長など、重要なポジションの人物をサポートする仕事です。総務は会社全体をサポートするため、秘書との違いは「サポートの対象」です。会社によって配属人数や仕事内容は異なるものの、総務が複数人いるのに対し、秘書は社長や会長1人につき1人を配置することが基本です。

総務の仕事内容

総務の仕事内容は多岐にわたります。ただし、業務によっては総務が担当することもあれば、各部署の担当者が担当することもあります。ここでは、総務の仕事内容について理解を深めましょう。

備品の発注

ボールペンやブックエンドのようなデスクまわりの文房具、ノートPCやデスク・チェア、照明器具などを発注します。これまで発注したことのない備品は、新たに発注先を探す必要があります。そのため、発注先企業の信頼性を事前に確認しなければなりません。また、会社の予算に応じて発注する備品の品質や機能、価格などを決めておく必要もあります。

備品の修理・交換・メンテナンス

備品が壊れたり、経年劣化で機能を果たせなくなった場合は、必要に応じて修理・交換を実施します。場合によっては自分でメンテナンスしたり、修理や交換を専門業者に依頼したりするのも総務の仕事です。例えば、照明の交換は自分でもできますが、エアコンの修理や交換は専門業者へ任せた方が得策です。総務は各部署がスムーズに業務を遂行できる環境を整える役割を担うのです。

社内行事の取りまとめ

入社式・総会・忘年会・社員旅行など、会社で実施する行事の企画・運営も総務の仕事です。割り振られた予算に応じて式典を行う会場を決め、スケジュールに応じて予約を取ります。また、社員旅行においては旅行代理店と連絡を取り合い、プランを作成します。社内行事の計画を立てた後に、参加対象となる社員に通知し、出欠確認などの管理を行うことも総務の仕事です。

契約の管理

取引先と交わす契約書やオフィスの賃貸借契約書、雇用契約書や業務委託契約書など、各契約書の作成・管理を担当します。法律で定められた要件や保管期間を遵守する必要があり、最低限の法律の知識を習得しておかなければなりません。ただし、法務部がある会社であれば、総務が関わらないことも多いでしょう。

来客対応

受付スタッフがいない会社では、総務が来客に対応します。担当者への連絡や入館手続き、応接室への案内、お茶出しまで一人で担当することが多いでしょう。

問い合わせ対応

会社の代表電話や問い合わせ窓口へのメール対応なども、総務の仕事です。関係部署・担当者への連絡や、要件の記録、案内なども担当します。お客様・取引先と最初に接することになるため、ビジネスマナーやホスピタリティを意識した対応力が必要です。

総務の平均年収は?

令和3年賃金構造基本統計調査によると、総務(総合事務員)の平均年収は、従業員10名以上の会社で395万6,000円でした。
一方、令和3年分民間給与実態統計調査によると、給与所得者の平均給与は全体で443万円のため、総務の平均給与は全体の平均を若干下回ります。
引用:賃金構造基本統計調査
引用:民間給与実態統計調査

総務の仕事のやりがい

総務は会社全体をサポートする仕事であるため、幅広い経験を積めることが主なやりがいです。各種管理業務を遂行することで、先を見据えた計画の立て方やリスクヘッジの方法、ビジネスマナーやホスピタリティを感じる対応など、さまざまな知識やスキルを習得できるでしょう。また、社員と直接関わることが多く、直接感謝の意思を伝えてもらえるのもやりがいのひとつです。

総務に求められるスキル

総務に専門的なスキルは求められないものの、以下に挙げる基礎的なスキルを習得しておくことで業務を円滑に遂行できるでしょう。

コミュニケーションスキル

総務は各部署の社員とやり取りするため、コミュニケーションスキルが必須です。また、電話やメールへの対応も多いため、コミュニケーションスキルおよびビジネスマナーの知識が求められます。

基本的なPCスキル

総務はPCで各種管理業務を実施するため、ExcelやWordなどの知識が必須です。また、会社のフォーマットに合わせた管理業務を遂行できる応用力も求められます。

複数業務を並行して行うスキル

総務の仕事は多岐にわたるため、複数の業務を並行して行うマルチタスクスキルが必須です。また、突発的なトラブルやクレームが発生しても、臨機応変に対応できる能力も求められます

総務が持っておくと評価される資格

総務が持っておくことを推奨されるのは、MOS資格です。WordやExcelなどを操作できると証明できます。ただし、総務に求められるPCスキルはそれほど高くないため、資格の有無が採用に大きな影響を及ぼすことは少ないでしょう。

総務に向いている人

総務に向いているのは、裏方に徹して陰で人を支えるのが好きな人です。また、社内外との調整・連携が必要になるため、協調性も求められます。そのほか、仕事内容が多岐にわたるため、マルチタスクに慣れている人、フットワークが軽い人も向いているでしょう。

総務に向いていない人

総務は多くの人と関わるため、円滑にコミュニケーションを取れる人材が求められます。また、相手に不快感を与えない・相手の要望を理解できる・スケジュールに沿った行動ができることも必須です。これらの適性がないと自覚している場合は、総務よりも他の職種が向いているかもしれません。

総務のキャリアパスは?

総務のキャリアパスとして代表的なものは、以下の通りです。

  • 同じ会社で総務として働き続ける
  • 経理や人事、財務など他のバックオフィスに移動する

他のバックオフィスでは、総務とは異なるスキルが求められます。自身にとって理想的なキャリアプランを立てるために、自身のスキルや性格、考え方について一度整理するのも良いでしょう。

まとめ

総務は会社全体をサポートする重要な職種です。施設管理や社内行事の運営・実行などは、直接的に利益を生み出すものではありませんが、従業員のモチベーションや生産性に関わるため「間接的に利益を生み出す職種」であり、会社においては欠かせない存在です。今回解説した内容を参考に、総務として就職・転職することを検討してみてください。

監修者・仁科 裕美

仁科 裕美

大学卒業後、新卒で株式会社リクルートに入社。ライフスタイル領域にてメディア営業を大阪、福岡、東京にて経験。23歳でリーダー任用を受け、25歳で第一子を出産後、産休育休を取得し復職。仕事と家庭の両立を目指しフレックス制を活用しながら16時半退社を行うワーママロールモデルとして活動の場を広げる。また、キャリアアップのため子連れで東京転勤を受け、最大120名の営業組織のマネジメントを経験。マネージャーとして業績拡大をベースとした組織運営、採用育成、研修設計、講師などに従事。個人、組織共に事業表彰を多数獲得。現在は三児の母となり、プライベートの拠点を福岡に移す。副業は農業。株式会社Izulで両面型コンサルタントとしてフルリモート勤務。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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