外資系企業とは?特徴や日系企業との働き方の違いについて解説

2022年8月18日

2024年1月22日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

「実力主義で評価される」「年収やインセンティブが高額」など、漠然としたイメージを持たれることが多い外資系企業。就職・転職を考えている方は、実際にどのような企業なのかを正しく理解することが大切です。この記事では、外資系企業の特徴や種類、日系企業と比較した労働環境の違い、転職に必要なスキルなどについて解説します。

外資系企業とは

外資系企業とは、海外の投資家・法人が出資した外資によって設立された企業のことです。資本比率の明確な定義はありませんが、資本の一部および半数以上を外国企業が占めている場合が多いです。経済産業省が毎年実施する「外資系企業動向調査」では、“外国資本比率が3分の1以上”という条件で集計されており、ひとつの指標として使えます。外国資本の会社故に、経営方針・職場環境・社内公用語・社風・給与形態など、さまざまな部分に日系企業との違いが垣間見られます。

外資系企業の種類

一口に外資系企業といっても、資本元や成り立ちの経緯によってその特徴は大きく異なります。ここからは、主な外資系企業の分類について3つの例で紹介します。

外国企業の日本法人

外資系企業の中で最も一般的なのが、外国に本拠地を置く企業が日本に100%子会社を設立するパターンです。資本の半分近くが外資によって構成されるケースが大半で、日本にありながら外国企業に見られる労働環境が根付いていることが多いです。資本規模が大きく、世界的に有名なグローバル企業によく見られる例です。

外国企業と日本企業による共同出資企業

2つ目の例は、外国企業と日本企業が共同で資金を出資し、新たに会社を設立するパターン。外国企業は日本の土地・設備・顧客層を、日本企業はブランドや外国資本を利用できるため、双方が得られるメリットが大きい場合に共同設立されます。資本割合で外国企業が多くを占めている場合、会社の経営権を外国企業が握るケースがよく見られます。

外国企業に買収された日本企業

3つ目は、日本企業がM&Aなどで外国企業に買収されるパターンです。事業買収・吸収合併・株式譲渡など買収の種類はさまざまですが、いずれにせよ経営の主導権と資本が外国企業に移ることになります。経営方針や働き方が従来と大きく変わるケースが多いですが、日本市場の特殊性から事業運営を日本企業に一任している場合もあります。

外資系企業が多い業界

どのような業界に外資系企業が多いのでしょうか。日本の外資系企業の中でも特に有名な4つの業界を紹介します。いずれの業界も強大な資本力を武器に事業参入する企業が多く、限られたトップエリートのみが採用される傾向があります。

外資系コンサル

日本には、世界的に有名なコンサルティングファームの拠点が数多く存在します。転職先として人気が高い「アクセンチュア」やBIG4と呼ばれる「デロイト・PwC・EY・KPMG」などが特に有名です。日本のみならず世界各国に拠点があり、大手企業がクライアントになることから年俸・インセンティブが高く設定される特徴があります。

外資系投資銀行

金融市場で大規模なトレードを行うのが外資系投資銀行。日本では、ニューヨークに本社を構える「ゴールドマン・サックス」「J.P.モルガン」などが有名です。こちらも個人の成果・実績評価に重きを置いており、採用ハードルが極めて高くなっています。

外資系保険会社

大規模な事業展開を得意とする外資系保険会社は、投資・運用資金の規模が大きいのが特徴です。アフラック・メットライフ・プルデンシャルなど、日本でも聞き馴染みのある外資系企業が多いです。

IT・情報通信系企業

Google・Apple・マイクロソフトなどに代表される外資系IT企業の拠点も多く存在しています。サービス・製品が世界的に普及しているGAFA企業などは、市場シェア率・時価総額共にトップクラス。コンサルティングファームと同じく採用ハードルは高めで、高度な技術力と発想を求められます。

外資系企業の特徴

外資系企業には、日系企業には見られない独自の評価制度や労働文化が存在しています。ここからは、特に代表的な外資系企業の特徴を4つのポイントで解説します。

成果主義をベースにした評価を行う

外資系企業の特徴として、成果主義をベースにした評価を行う特徴が挙げられます。昔と比べて評価基準は変わりつつあるものの、日系企業では依然として年功序列による評価を行うケースが多数存在します。個々の成果がより重要視されるのが大きな違いといえるでしょう。より厳しい競争環境に身を置く必要がある反面、一定以上の成果を出せれば、年齢を問わず日系企業以上の昇給・昇格のチャンスがあります。一方でなかなか成果を挙げられない場合、「昇給しにくくなる」「解雇されやすくなる」といったデメリットも存在します。

日系企業と比較して年収が高め

外資系企業は、日系企業と比較して平均年収が高めに設定されています。豊富な資金力を持つことも要因のひとつですが、一番の理由は実力主義の評価制度にあります。外資系企業は個々の成果や実績を第一に年収を査定するのが一般的であり、そのぶん給与・インセンティブの幅が大きくなりやすいのです。自身の能力と意欲次第で、年齢に関係なくハイペースで昇給することも可能です。

海外拠点とのグローバルな交流が多い

海外に本拠地を構える外資系企業の場合、社内間の連携だけに留まらないグローバルな交流が行われます。さまざまな人種・国籍の人が働いているため、会社によっては同僚や上司が日本人ではないケースもあります。異なる思考・習慣を持つ人々とコミュニケーションをとり、共にプロジェクトを進めるため、異文化交流も頻繁に行われています。また、社内の公用語が英語であったり、海外出張が頻繁に発生したりと、外資系企業ならではの労働文化も垣間見られるでしょう。

メリハリのある労働文化・風土が根付いている

実力主義かつ実績ベースの評価を行う外資系企業は、労働と休暇のメリハリをつけやすい風土が根付いています。「新入社員は先輩社員が帰るまで残業する」「勤続年数の多い社員から昇進していく」など、古い日本企業にありがちな慣習はほとんど存在しません。激務で求められる仕事のレベルも高いですが、「有給取得率が高い」「長期休暇を取りやすい」など、休みたいときにはしっかりと休める風土があるのも事実です。ただし外資系とはいえ、働いている人は日本人ばかりといったケースもあるので、事前調査を徹底することが重要です。

外資系企業に向いている人の特徴

独特な労働文化が根付く外資系企業で活躍するには、どのような適性が必要になるのでしょうか。この章では、外資系企業に向いている人の特徴について紹介します。

激しい変化に対応できる柔軟性

外資系企業は方針変更や意思決定のスピードがとても早いのが特徴です。任されていた業務が別の内容に変更されたり、急に新規事業が立ち上がったり、プロジェクトの方向性が突然変わったりする状況が頻繁に発生します。刻一刻と変化する会社の状況に適応し、効率的に仕事を進められる方は向いているでしょう。

自分で考えて主体的に動ける

個人主体で仕事を進める労働文化が根付いているので、一人ひとりの意思決定と責任がより重要視されます。受けた指示に従って淡々とタスクをこなす能力よりも、自分で考えて主体的に物事を進める能力のほうがより重宝されます。日系企業と比べてチームでプロジェクトを進めることは少ないため、個人で成果・実績を積み上げていく意識を持てる方のほうが適性があります。

効率性とスピードを重視して業務に取り組める

個人がこなす業務量が多い外資系企業では、短い時間で効率的に最大限の成果を出すことが求められます。正確性を重視しつつ、次々とタスクをこなせる処理能力の高い方は活躍できる可能性があります。単純に業務スピードを上げるだけでなく、効率化やスケジュール管理の技術も求められます。

外資系企業への転職に必要なスキル

実際に外資系企業への転職に興味を持っている方は、どのようなスキルが必要になるのかを確認しておきましょう。この章では、特に重要度の高い3つのスキルについて紹介します。

ビジネスレベルの高い語学力

外資系企業で働きたいなら、ビジネスシーンで通用するレベルの高度な語学力は必須です。どの程度の語学力が必要かは会社によりますが、上司・部下・同僚が外国人であるケースでは、仕事はもちろん、日常的なコミュニケーションにも英語が必要になります。特に海外拠点との連携や、海外取引先との連絡・交渉を行う場合、相手の意図を正しく汲み取って回答する高度な会話力が求められます。

プレゼンテーションスキル

個人の働きが尊重されやすい外資系企業では、自身の意見や考え方を簡潔に伝えるプレゼンテーションスキルが求められます。担当業務によっては、一度のプレゼン成功によって大規模な取引の成約に至るケースも多々あります。役立つのは社内・取引先向けのプレゼンだけでなく、自身の意見を上司に理解してもらったり、商品・サービスの魅力を正しく伝えたい場合にも応用できます。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングとは、物事を論理的に整理して解決方法を導き出す思考法のこと。業務にスピードを求められる外資系企業では論理的思考を重要視するビジネスパーソンが多く、理由の説明や決断において、常にロジカルシンキングが求められます。対立する相手を説得したり、問題解決の最適解を見つけたい場合に必要となるので、日頃から思考力を鍛えておきましょう。

まとめ

外資系企業の特徴や種類、転職を目指すうえで必要になるスキルについて解説しました。日系企業とは大きく異なる労働文化が根付いているので、漠然としたイメージや報酬の高さだけを見るのではなく、自分の適性にマッチしているかをしっかりと見極めましょう。大手外資系企業への道のりは険しいものになるので、高度なビジネススキルを習得する心構えも必要になります。

監修者・續 慶一

續 慶一

同志社大学を卒業後、教員兼某大学サッカー部監督を経て、大手外資系金融機関へ転職。その後、国内大手人材会社の人事を経て、起業。現在は人事コンサルティング、採用コンサルティングを自身が経営する会社で行いつつ、株式会社Izulには1人目の社員として入社し、現在は執行役員として従事。また九州大学の起業部にて事務局長を務める。
現在は、急成長のベンチャー企業、第二創業期に入っている企業など、様々な企業の役員や人事責任者とやりとりを行いコネクションを築いており、また自らキャリアセミナーや人事交流会などを積極的に開催しております。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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