ジェネラリストとは?スペシャリストとの違いや組織に与える影響を解説

2022年9月30日

2024年4月26日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

ジェネラリストは、管理職やプロダクトマネージャー、人事に適した人材です。幅広い知識とスキルを持ち、組織の成長を促します。ジェネラリストの雇用を検討しているものの、組織に与えるメリット・デメリットを今ひとつ理解できず、採用の方向性や育成方針に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
この記事では、ジェネラリストの特徴やスペシャリストとの違い、組織に与える影響などについて詳しく解説します。

ジェネラリストとは

ジェネラリストとは、幅広い知識と技能、経験などを持つ人のことです。また、時代背景や状況の変化に柔軟に対応し、本来の能力を発揮できる人もジェネラリストと呼ばれます。多くの人は環境が変化すると自身の能力を発揮できなくなりますが、ジェネラリストは比較的早く順応できる能力を持っています。ジェネラリストはその特性から、転勤や部署異動が多い企業で注目されています。

ジェネラリストの語源

ジェネラリストは、英語で「generalist」といい、「あらゆる方面の知識を持つ博学な人」を指します。また、あらゆる分野に知見がある・精通しているという意味で「万能家」と日本語に訳すこともできます。

スペシャリストとの違い

ジェネラリストはスペシャリストと混同される場合があります。ジェネラリストが多方面の知識や技能、経験を備えた人物であるのに対し、スペシャリストは、特定の分野における専門知識や卓越したスキルを持つ人物のことです。
例えば、ジェネラリストは企画・営業・人事などの幅広い職種を経験しながら知識や技能を習得するのに対し、スペシャリストはエンジニアや医師のように特定の分野で知識や技能、経験を習得します。

ジェネラリストの特徴

ジェネラリストの特徴を知っておくことで、自分が目指すべき人物像や雇用すべき人材について理解が深まります。ジェネラリストの特徴について詳しく見ていきましょう。

広い視野を持っている

ジェネラリストは、さまざまな部署や職種を経験していることで、広い視野を持っています。多様な経験を積んでいるからこそ、多角的な視点から物事を分析できるでしょう。特定の分野に特化している場合、どうしてもその分野特有の考え方で判断しがちです。広い視野を持っているジェネラリストは、トラブルが起きたときにも意外な対応策を立案できる可能性があります。

行動力がある

視野が広いジェネラリストは、組織全体を見渡して客観的に物事を判断・分析できます。豊富な経験から導き出された判断・分析は信頼性が高く、自信を持って積極的に行動する人が多くなります。

的確な分析に基づいた決断ができる

ジェネラリストは、豊富な知識と経験に基づいた分析ができます。特定分野の知識に長けているだけでは、分析の結果に偏りが生じやすいでしょう。ジェネラリストによる分析は妥当性が高く、信頼度の高い結果になる傾向があります。

コミュニケーション能力に優れている

ジェネラリストには、組織をまとめ上げる役割を求められる傾向があります。管理者やプロダクトマネージャーになる場合、さまざまな人の意見を吸い上げてより良いプロジェクトになるように管理しなければなりません。その際に必要不可欠なスキルがコミュニケーション能力です。プロジェクトの統括者やまとめ役として経験を積めば、コミュニケーション能力は自然と向上するでしょう。

ジェネラリストが組織に与える良い影響

ジェネラリストが組織にどのような影響を与えるのかを踏まえ、採用・育成を検討しましょう。ジェネラリストを雇用・育成すると、次のようなメリットを得られます。

新規開拓が効率的に進む

ジェネラリストの広い視野を活かした分析能力は、商品やサービスの新規開拓に役立つでしょう。ターゲットのニーズを的確に分析し、効率的なマーケティングと営業活動を支援できます。その結果、新規開拓が効率的に進み、業績や安定性の向上に繋がります。

優秀な部下が育ちやすくなる

ジェネラリストは対応できる分野の種類が多いため、多様なメンバーの育成を得意としています。特定分野のメンバーしか育たない環境では、優秀な人材の創出は難しいでしょう。より多くのメンバーをバランスよく育成できるジェネラリストであれば、その中から何人もの優秀な人材を創出できる可能性が高くなります。

ジェネラリストが組織に与える悪い影響

ジェネラリストは多くの組織に良い影響を与える一方で、配置や雇用人数を誤ると組織に悪い影響を与える恐れがあります。悪い影響を与えるケースと、その内容について詳しく見ていきましょう。

高い専門性を求められる場面に相応しくない

ジェネラリストは幅広い分野に対応できる一方で、特定の分野を掘り下げることができません。職務に高い専門性を求められる立場には適さないでしょう。また、ジェネラリストが多すぎると専門性が高い人材を育成しにくいため、雇用人数と配置には常に注意が必要です。

ジェネラリストが多すぎると企業の成長が遅くなる

全員がジェネラリストを目指す場合、専門性が高い人材が不足してしまい、企業の成長が遅くなる恐れがあります。ジェネラリストは万能ではなく、幅広い分野に対応できる人材です。特定の分野で飛び抜けた能力を持つ人材がいなければ、企業の成長は遅くなるでしょう。

ジェネラリストに向いているポジション

ジェネラリストに適したポジションを与えなければ、組織は良い影響を受けることができません。これまでに解説した内容を踏まえ、ジェネラリストにはどのようなポジションが向いているのかを紹介します。

管理職

組織全体を見渡す広い視野と統括力を持つジェネラリストは、管理職として組織をまとめ上げることに適しています。多角的な視点から物事を捉え、目標達成に向けた戦略を立案できる人は適任者といえるでしょう。

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーは、商品・サービスの開発管理に携わる責任者です。エンジニアやライター、デザイナーなどをまとめつつ、プロダクトを完成へと導きます。幅広い知識と経験をもとに、各ポジションと適切なコミュニケーションを取ることが求められます。
また、品質チェックの観点から、それぞれの分野の技術もある程度は持っておかなければなりません。その点を踏まえると、プロダクトマネージャーにはジェネラリストが適しています。

人事職

人事担当は企業が掲げる目標や現状を踏まえ、必要な人材を採用することが業務です。経営者や現場部署とのコミュニケーション、採用スケジュールの管理など、幅広い業務を行います。採用計画によってはさまざまな性格・適性を持った人と面談し、客観的な視点で採用可否を決める必要があるので、広い知見を備えたジェネラリスト向きの職種であるといえます。

まとめ

ジェネラリストは、幅広い業務に関わるポジションに向いています。その一方で、特定分野に特化した職種には適していません。ジェネラリストは一見万能に思えるかもしれませんが、組織をまとめ上げることに長けていても、専門性が高いポジションで活躍するのは難しいことがあります。ジェネラリストを雇用・育成する際は、メリットと注意点を踏まえたうえで適したポジションを与えましょう。

監修者・安藤 優也

安藤 優也

大学院まで英語教育を学び、公益財団法人 日本英語検定協会に入社。
教育委員会・大学へのセールス、アメリカでの教員研修、公開試験実施の企画運営等に従事。

その後株式会社リクルートに入社し、営業経験者へのキャリアアドバイザーとして複数回の表彰もいただきました。
チームリーダー・育成者としての実績が認められ、キャリアアドバイザー育成を行う部署に異動。全社のキャリアアドバイザー向けの研修企画や研修講師を経験しました。

大手人材会社でのサービスを経験したからこそのもどかしさや限界を感じ、現在はIzulでコンサルタントを行っています。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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